「年次有給休暇は正社員だけにしか付与されない」って本当?
今回は退職代行の現場で皆さんから相談やお話がある有給休暇のことについてお伝えしたいと思います。
「有給休暇はうちの会社では使えない」「有給休暇はアルバイトやパートでは付与されない」「退職時には有給休暇は使えない」。
このような話を勤務先の上司や社長から言われたと当社に相談へ来られる事がよくあります。
答えとしては「すべて誤り」です!。
まず前提として、有給休暇は条件を満たしていれば、雇用形態は関係なくすべての労働者へ付与されます(労働基準法39条)。アルバイトやパートだからといって付与されないことはあり得ません。
※年次有給休暇についての具体的な要件などは、下記の参考URLを参照ください!
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/140811-3.pdf
また、上司や社長の勝手な判断で有給休暇を利用できないとするのは違法行為です!一定の要件を満たした労働者には取得する権利があります。
併せて、有給休暇には「時季指定義務」というものがあります。
有給休暇は原則として、労働者が請求する時季に与えることととされていますが、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対しては、年次有給休暇の日数のうち年5日について、使用者が時季を指定して取得させることが必要とされています。
そのため、有給休暇を与えないという言い訳は一切通用しません。
一方で有給休暇には「時季変更権」が使用者に認められています。
この「時季変更権」とは、労働者が指定した日に有給休暇を与えると、事業の正常な運営が妨げられる場合は、使用者に休暇日を指定する事ができる権利のことです。
その際に注意しないといけないのは「ただ業務が多忙だからという理由」では時季変更権は認められないことです。
時々、「退職時に時季変更権を使うぞ!」と会社から言われて有給休暇を認めてくれないという相談を受けますが、退職時にいきなり主張してくることは認められません。
以上のように不当な形で有給休暇を認めないと言い張る会社が後を絶たないですが、有給休暇を不当に取得させない場合は労働基準法違反となり、下記の罰則もがあります。
(罰則規定)
・6ヶ月以下の懲役
・30万円以下の罰金
何度も言いますが、「有給休暇の取得はすべての労働者に認められた権利」です。勝手な会社の都合で無くなったりはしません。
念のため伝えておくと、退職代行を利用したからと言って、消滅する権利でもありません。
退職代行を利用するしないに関わらず、当たり前の正しい権利は必ず主張していただきたいと思います!
もし困った際は、当社にいつでもご相談ください!
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